市民文化祭

おにのこの なきやむかぜの ゆうべかな

鬼の子の泣き止む風の夕べかな

出品者名 大石 みどり
制作年
(文化祭年度)
令和7年度
受賞名 市長賞
部門 俳句

講評 季語で「蓑虫鳴く」があり、実際は発声器管を持たないので鳴くことはない。「枕草子」に由来し、鬼の子は蓑虫の別称。それが風の夕べに鳴き止んだという一瞬の不思議な詩的幻聴を表現した逆説の美学で格調高く、俳味と寂寥感も含まれている。